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文字にして伝えるブランドの想い
春らしくなってきたかと思えば季節外れの雪が降るなど、不安定な天気が続きますが、気分はすでに春。
肌寒さを感じながらも一度、ダウンジャケットを脱いだ気分は、そうそう変えることもできず、軽く、明るい服を着たいものです。
今回のDirector’s BLOGは、「文字にして伝えるブランドの想い」について。
今、店頭で販売されている最新のBRUTUSの特集「服が人を作る 何を選び どう着るか。」など、特にメンズ雑誌を中心として、セレクトショップのシーズンカタログやブランドのWEB、あらゆるメディアで、ストレートな想いをテキストにして写真だけではなく、あらゆる視点で「服を着ること」自体を啓蒙しているように感じることがあります。
実は、COOHEMにおいてのシーズンテーマについても、単なるストリート、トラッドなど服のテイストなどではなく、その時点でどんな想いで服作りに向き合ってきたのか?をベースにしたテーマ設定、シーズンカタログ作りに2017AUTUMN&WINTERより転換しました。
2017AUTUMN&WINTER以前は、その時々の気分やトレンドの流れも見ながらテーマ設定をしていたのですが、ニットを中心としたコレクションを構成する中でトータルアイテムでの表現が難しい側面があり、わかりやすさがなかった気がしていました。
今、「服を着る」という価値観が大きく変わりつつある中で、適当にベーシックでまとめて「服なんて何を着たって同じ」と思えたり、「どこで買っても同じ」と感じてしまったり、それだけ服と店と情報が溢れてしまっている時代を反映しているのかなと感じます。
そういう中で、服作りに携わっている者として、COOHEMを着てくれる方へブランドの想いを、伝えたいメッセージを素直に文字にして伝えようと思ったことがきっかけでした。
以前までは、「ブランド」や「デザイナー」って少し謎めいていて、テーマは欧米のカルチャーやアーティストにインスピレーションを得ていて、カタログもイメージ写真のみで、そのテーマを連想させるような流れが多かったように思えます。
それはそれで、今もなお魅力的だと思いますが、逆に考えていること、感じていること、思っていること、をストレートに伝えていくっていうのも素直でいいのかなと思ってこのBLOGを書いています。
COOHEMのシーズンカタログには、このDIrector’s BLOGを加筆・修正したコラムも掲載しています。
ブランドのシーズンカタログにしては、テキストの量が多いのかもしれない。
ただ、カッコイイ服をカッコイイ写真で、カッコイイ装丁で見せるだけではリアリティを感じない。
半年でシーズンが変わり、目まぐるしく変化していくファッションの世界。
旬なトレンドはどんどん消費され、過ぎ去ってしまう。
シーズンカタログもまた半年で過ぎ去ってしまう。
その多くは新しいシーズンに取って代わられてしまうことも多いのも事実。
COOHEMがそのシーズン時点で発表した小さい一つのメディアとして捉え、今後もあらゆるコンテンツを入れていくことによって、服とその背景にある想いとコンテンツ、取って代わられることのないシーズンカタログにしていければと思う。
実際にCOOHEMを買ってくれたお客様全てにお会いできるわけでもなく、直接お話しできる機会はあまりないのかもしれませんが、COOHEMのシーズンカタログやWEB、SNS、このBLOGなどあらゆるメディアを通して、ブランドの想いを伝えていければと思います。
Director’s 大江