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ニットでツウィードをデザインすること

長い日本の夏も終わり、あっという間に秋が過ぎようとしているこの頃。

ようやく秋冬のワードローブに衣替えした方も多いかと思います。
このところ天候不順なんて言葉では簡単に置き換えられないくらい、季節と気温のバランスが難しいですね。

そんな中、Coohemでは2017 AUTUMN&WINTERの企画が真っ只中。

ファッション業界で働かれている方は当然ご存知ですが、1年後のシーズンを考えるのがこの仕事。
モノを作るのには多くの人の手と時間を要するのです。

POP UP SHOPでお話したCoohemファンのお客様や卸先での商品説明会の際にスタッフの方に「どうやってああいう色を考えているんですか?」「毎シーズン新しいテキスタイルを開発するのはどういうところから考えつくのですか?」と質問されることがあります。

その質問に対する答えが、今回のDirector’s BLOGは「ニットでツウィードをデザインすること」について。

ニットは「糸」からできており、ニットデザイナーにとって「糸」のセレクトからデザインが始まるといっても過言ではありません。

このBLOGをご覧の方は、イタリアのPITTI FILATIや上海のSPIN EXPO、一宮での別注糸作りなどCoohemが「糸」を探し求め、その「糸」を組み合わせて完全オリジナルのニットツウィードを作ってきたことはご存知だと思います。

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最近では、様々な「糸」の展示会でピックアップしたモノ以外に、Coohem別注カラーや「糸」そのものを別注で作成することが多くなっています。

作るアイテムをイメージしながら、最適な配色、番手、混率を追求していく過程でこうしたモノづくりに進化してきたのかもしれません。

次に重要になるのが「色」。

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「色」に関しては、出張中に気になった風景やモノを写真に収め、そのイメージを参考にすることが多いです。

Coohemでは、カスリ染めと言われる何色もの「色」をグラデーション状に染める手法を使うことが多いのですが、完成された風景やプロダクトを参考にする方が最終的にイメージに近づけられるためです。

「色」に続いて「柄」のベースも重要です。

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旅先で出会った古いテキスタイルの資料や、街中で見つけたタイル。
インスピレーションの源は、日常の中にたくさんあります。

米富繊維株式会社の山形本社には、過去40年の月日で開発してきたアーカイヴスを保管する資料室があり、その数は数万枚を超えると言われています。

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もちろん、これらのアーカイヴスの中からリバイバルさせたり、一部のテクニックや素材の考え方を参考にします。

培われた歴史と技術に今の時代感を吹き込み、ニットでツウィードをデザインすること。

素材や色、柄のイメージが決まっても、編めるとは限りません。

そこから職人たちと悪戦苦闘の毎日。

数十パターンの試作を繰り返し、繰り返し、繰り返し。。。

唯一無二といわれる米富繊維の交編(こうへん)技術を使ってニット組織のツウィードを開発、ジャケットやボトムス、アウターからスニーカーまで展開してきましたが、まだまだ可能性を秘めた素材だと思います。

そんなニットツウィードは長い時間をかけて、こうして作られていくのでした。

Director 大江