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ルーツを探す2018年秋冬

全国的に夏真っ盛り、猛暑のニュースが飛び交うこの頃ですが、7月に入り少しずつ2018年秋冬商品の出荷が始まりました。

早いところでは、来月のお盆前後には秋冬商品の第一弾が出揃い、2018 AUTUMN&WINTERシーズンが立ち上がる店舗もあります。

今回のDirector’s BLOGは「ルーツを探す2018年秋冬」と題して、COOHEM 2018 AUTUMN&WINTERのテーマ「FIND THE ROOTS」とそこに至るまでのストーリーについて。


そもそも、2018 AUTUMN&WINTERのテーマがなぜ「FIND THE ROOTS」となったのか?

今、情報のスピードも世の中の流れもすごい速さで過ぎ去っていく感覚があって、ブランド、SHOP、デザインなにを取っても多種多様で、溢れるほどのモノやコト、情報が僕たちの周りを囲んでいます。

いつもシーズンテーマの設定を突き詰めて考えていく時に、「自分たちが服作りを通して何を伝えたいのか?」もしくは「何を大切にしたいのか?」「どういう気持ちで服を作っていくべきなのか?」「その服が作られる過程にどんな想いがあったのか?」「袖を通した時に何を感じてもらいたいのか?」自らの内面を掘り下げて自問自答しています。

特に秋冬は、ニット本来の腕の見せ所でもあるので、コンセプトワークにも力が入ります。

そんな中で、今一番大切にしたいことは「原点回帰」、「自分自身のルーツを振り返る」ことでした。

ヒトがモノを選ぶ時の基準は、男性の場合、女性の場合、それぞれ角度が違うかもしれません。
女性は時代感だったり、トレンド感だったり、その時々の感情を大事にする傾向があり、男性はそのモノ自体のこだわりだったり、背景にあるストーリーだったりを大事にしたい傾向が強いのではないでしょうか?

でも、自分のワードローヴを見返してみると、意外に共通点があったりする。学生時代から、社会人、いろんな人生の場面で着る服のテイストが変わったりしてきたことも多いはずですが、その一見、関連性のない服のテイストの変遷もまた自分自身のルーツと言えるのではないか?

そんなキーワードを頭の中で巡らせながら、僕自身のルーツ、COOHEMが米富繊維株式会社のファクトリーブランドとして誕生したルーツを紐解いていく中で気がついたフレーズ。

「ニットらしいけれどニットらしくないもの(THIS IS NOT A SWEATER)」


COOHEMは米富繊維株式会社の40数年の編地開発の歴史と技術の上に成り立つブランドとして、ブランド誕生以来この「ニットらしいけれどニットらしくないもの(THIS IS NOT A SWEATER)」を展開してきました。


「ニットの機械で作る布帛(ふはく)=織物のようなテキスタイル」という時点でも目新しい上に、そのニットツウィードをジャケットやライダースなど今までのニットのモノづくりにはなかったアイテムで表現してきたことがCOOHEMのルーツとも言えます。



また、クラシックなノルディックセーターについても、手法は昔ながらのジャカード編みを応用しながら、一般的なセーターでは使用しない手芸用のファンシーヤーン(意匠糸)を切り替えた、COOHEMのニットツウィードがセーターになったような新しいニットウェアに進化を遂げる。

同じくクラシックなアラン編みのテキスタイルは、ミンク加工によって新しい色の重なりを表現し、繊細なパターンメイクとカッティングによって、カシミヤのセーターがラグジュアリーなMA-1ブルゾンに進化を遂げる。

これらもまた「ニットらしいけれどニットらしくないもの」をルーツとするCOOHEMらしいアプローチ。

そんな新しさを感じていただけるコレクション、夏真っ盛りの中で少し秋冬が待ち遠しくなる、そんな風に感じて頂ければ幸いです。

Director 大江

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