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A STORY’s about – TRIBAL & FANCY RETRO
こんにちは、Coohemアシスタントデザイナーの神山です。
まだまだ暑い日が続きますが、ファッションの世界ではもう秋冬シーズン到来ということで、COOHEM 2016 Autunm & Winter Collectionの最新アイテムについてご紹介させて頂きます。
STORY about : TRIBAL TWEED
シリーズタイトルとなったTribal (トライバル) とは、本来は「部族の・種族の」を表す言葉。
聞こえは原住民のような響きですが、このシリーズの最大のポイントであるジグザグ柄は、アフリカはもちろん北欧や日本など、世界中の伝統的なテキスタイルに見受けられる、とてもグローバルな模様です。
今のように異文化の情報が得られない時代から、普遍的に愛され続ける柄。
それぞれが無意識的に美しいと感じる造形の一つだったのでしょうか。
もちろん現代の私達にも、それを見て「かわいい!」と感じる感覚はしっかりと受け継がれているようです。
もう一つのポイントは、何と言ってもボリュームたっぷりのフリンジデティール。
ツイードと同じファンシーヤーンを何種類も使ったこの技法は、一見ありそうでない、ニットツウィードならではのテクニックです。
全体に統一感が生まれるので、少し派手かな、と思うようなデザインも、すんなりと馴染んでくれるのも良いところ。
また一方でプルオーバーとスカートは、それぞれの要素をミニマルに抑えたシンプルな仕上がり。
セットアップには最適なデザインです。
一枚で着ると可愛く、セットの佇まいは揃いすぎず自然に、美しく。
現代女性の願いを叶えるべく、デザインされています。
STORY about : FANCY RETRO KNIT
グラフィカルでモダン、でもどこか懐かしい。
時代感が巧妙にミックスされたこのFANCY RETRO KNIT シリーズは、なぜ「レトロ」なのか。
それはこのテキスタイルの原案を見て頂ければお分かりになると思います。
これらは米富繊維のアーカイブテキスタイル。
その歴史は深く、この中には20年以上前のものもあります。(そして私が生まれる前のものも。。。)
一見ボーダーに見える模様も、ぷっくりと立体的になったり、格子がはめ込まれたようになっていたり。
当時としてもかなりマニアックなことを行っています。
こんな編み地が何気なくラックにかかっているのもこの会社ならでは。
そして、ここから独特の古臭さと今っぽさを織り交ぜる作業が始まりました。
手元に集めた材料は、ふわふわしたものやツヤツヤしたものなど、多種多様のファンシーヤーン達、そしてそれぞれの質感・色合い・模様の入り方・アイテムのシルエット。。。。
互いのバランスをとりながら構築していく作業は、まるでパズルのよう。
そして最終的な決め手は、ディレクターの大江をはじめとした、Coohemスタッフの「着たい!」という気持ちです。
出来上がったこのRETRO KNIT シリーズは、シンプルな中にちょっとしたテクニックや懐かしさが見え隠れする、予想外に(というものなんですが)とてもコーディネートしやすいアイテムに仕上がったと思います。
お手持ちのアイテムに合わせて、それぞれのスタイリングで楽しんで頂きたい。
皆様に着て頂くのを、陰ながら楽しみにしております。